犬の気持ちに寄り添ったトレーニングを!
ドッグトレーナー岡元です。
チワワのクロエちゃん。
お手々を触られることや、ブラッシングが苦手でしたが、無理のない練習でさせてくれるようになりました。
前回は、手に触れるのに慣らす方法をお伝えしましたが、今回は、ブラッシングにどう慣らしたかについて、お話します。
ブラシを嫌がってしまう子の飼い主さんは、ご参考ください。
見せるだけでもダメだったブラシ。いったいどうやって慣らしたの?
クロエちゃん、ブラシを見せるだけでも嫌がってしまい、逃げたり「う~っ」と唸っていました。
こんなとき、無理やりブラシをかけると、余計にブラシ嫌いになってしまいます。
無理せず順序立てて慣らしてあげましょう。
ブラシとの距離・動き・感触を順番に慣らしていく
さてブラッシングと一言で言っても、じつは様々な要素があります。
ブラシと犬との距離・ブラシの動き・ブラシの感触です。
ブラシと犬との距離が近ければ近いほど、ブラシ嫌いの犬は警戒します。
動きが大きいほど、ブラシを怖がるかもしれません。
チクチクした感触は、慣れていない犬には耐え難いものかもしれません。
これらの要素を一気に慣らそうとすると、ブラシ嫌いな犬には刺激が強すぎます。
そこで各要素をバラバラに、順序立てて慣らすことで、少しでも受け入れてくれやすくするのです。
まずはブラシの距離を近づけることから慣らす
まずはブラシと犬の距離です。
最初は、犬が嫌がらない距離でただブラシを見せることから始めます。
見ても平気でいられたら、褒めておいしい食べ物を与えます。
こうして、ブラシ=美味しいものがもらえる、とブラシの印象を良くしていきます。
次にブラシと犬の距離を近づけたいのですが、実はここでちょっとしたポイントがあります。
それは、犬の方からブラシに近づくようにさせてあげること。
ブラシを犬に近づけるより、犬が自ら近づいてくれる方が刺激が少ないからです。
徐々にブラシに近くなるように、食べ物を与える位置を変えていきます。
ブラシの距離に慣らす間は、ブラシは動かしません。
犬がブラシに自分から触れるくらいまで近づいてこれるようになるのが目標です。
ブラシに体が触れても平気になったら、次のステップです。
ブラシの動きに慣らす
今度はブラシの動きに慣らします。
一旦、距離を犬から離し、ブラシを軽く動かして見せます。
距離が近いままブラシを動かすと、刺激が強すぎるかもしれないからです。
ここでも食べ物を与えて、しっかり動くブラシの印象も良くしておきます。
軽い動きで平気なら、徐々に大きな動きをして見せます。
それも平気になったら、少しずつ距離を近づけながら、ブラシを動かします。
今度はブラシの感触に慣らす
次はいよいよ感触です。
ここで注意なのですが、いきなり硬いブラシを当てないほうが良いです。
まずは柔らかいブラシから。
慣らしたいことは、犬が受け入れやすい刺激の少ないものから慣らすのが、鉄則です。
クロエちゃんのブラシ練習では、「ドギーマン ハニースマイル」という毛先が球になっていて柔らかいブラシを使いました。
まずはブラシの毛の方ではなく、裏側(毛のないほう)を軽く体に当てます。
足先など敏感な部分ではなく、まず首の下や背中などから。
慣らす対象の犬が、触れても一番嫌がらない箇所から当てていきます。
犬に見えるようにブラシを近づけ(または近づいてもらい)、ピトッと体にブラシの裏側が触れたら、褒めて食べ物を与えます。
最初は一瞬ブラシを当てるだけ。
徐々に当てている長さを伸ばします。
体のいろんな箇所にピトッ。
都度、褒めて食べ物です。
だんだんと敏感な部分もできるようにしていきます。
体のどこでも、長くブラシで触れていても平気になったら、ブラシの毛の方を軽く当ててみます。
これも普段触れても平気な箇所から、当てる時間もまた短めからスタート。
刺激を一つレベルアップさせるときは、他の刺激を少なくしてあげます。
全く平気になってきたら、ブラシを体に当てたまま、わずかに動かします。
そしてご褒美を。
後は、だんだん動きを大きくしていくのです。
無事にブラッシングできるようになりました!
クロエちゃんも、このようにしてブラッシングできるようになりました。
文章にするとかなり時間がかかっているようですが、クロエちゃんがブラッシングをさせてくれるようになるまで、約20分でできています。
もちろん、犬の嫌がり度によって、練習にかかる時間はかわります。
「無理させないけど時間をかけすぎないギリギリのライン」を狙って練習できればベストですね!
お客様の声ご紹介
これまでにトレーニングをご受講頂いた
お客様の声を掲載しております。
よろしければご参考下さい!
ドッグトレーナーの岡元です。
大阪で出張型 犬のしつけ教室をしています。
ブラシに慣らす方法、いかがでしたか?
他のものに慣らすときも基本は同じです。
みなさんの愛犬との暮らしで、
少しでも参考になれば幸いです!