「人と犬の気持ちを大切に」がモットー!
ドッグトレーナー岡元です!
ダックスフンドに囲まれたい(包囲されるといった意味ではなく)。
前回、ダックスフンドは胴長短足で長いお鼻を持ち、吠えやすいが仲間を大事にする。
という特徴を述べました。
(仲間を大事にするというより、平和主義とか協調性があると言った方が正しいかなあ・・・。
もちろん性格にもよりますけど。)
それら犬種の特徴は、実は彼らのルーツ、つまり辿ってきた歴史に関係があるんですね。
ダックスフンドは、もともとはドイツ原産の猟犬です。
ダックスとはアナグマ。フンド(フント)とは犬という意味。
つまり直訳すると「アナグマ犬」という意味なんですね。
アナグマは地面に穴を掘って暮らす動物です。
畑の作物を荒らしたりするので、害獣として扱われています。
ダックスフンドは、その名の示す通り、アナグマを狩るために使われていました。
アナグマ狩りは、たくさんのダックスフンド達をアナグマの巣穴に突入させることから始まります。
巣穴に潜ったダックスフンドチームは、臭いを頼りにアナグマを探します。
そしてアナグマを見つけると、太い声で吠え立て、地上にいる人間に「ここにアナグマがいるぞ!」と知らせます。
人間はその声を頼りに地面を掘り起こし、アナグマを捕らえるんですね。
胴長短足の体型は、アナグマの巣穴に入り自由に探索するために。
長い鼻と垂れた耳は、獲物の臭いを辿るために(たれ耳は、地面の臭いを嗅ぐ時に顔の周囲を覆って、臭いが鼻の回りから逃げないようにする役割がある、と言われています)。
太い吠え声は、地面の下から地上の人間に声が届くように。
協調性ある性格は、多くの仲間と一緒に狩りができるように。
つまり彼らの特徴は、アナグマ狩りのお仕事をするために、人間によって「作られてきたもの」なのです。
ちなみに「作る」と言っても、科学技術で遺伝子操作をして・・・とかではありません。
欲しい性質や特徴を持つ犬同士に子供を産ませることを、何世代も繰り返していって、その性質・特徴を強めていく、という方法です。
実は他の犬種も含め、犬の特徴の多くは、こうして人間により意図的に作られたり、強められてきたものなんです。
現代の日本では、ほとんどの犬は、猟などのかつての役割や仕事を求められているわけではありません。
家族の一員、ペットとして愛され、可愛がられる存在に変わっています。
そのため、もともと犬に望まれていた特徴が、「問題のある行動、困った行動」と映ってしまうんですね。
例えばダックスフンドだと、もともと望まれていた「吠える」という行動が、現代社会では問題になりがち。
ある意味、犬は人のワガママに翻弄されている、という言えるかもしれませんね。
なお、犬のルーツを知ることは、ここまでに書いたような犬種ごとに出やすい行動を知るのにも役立ちますが、同時にその犬種が好きな事を知るのにも役立ちます。
例えば、ラブラドールレトリバーやゴールデンレトリバーなどは、もともと水辺の猟で活躍したり、撃ち落とした鳥を探し出し、くわえて持ってくるといった役目を持っていました。
そのため今でも、水が好きだったり、ボールを投げて持ってくる遊びが好きな子が多いです。
(個性があるので、水嫌いやボールに興味のない子ももちろんいます。
うちの子変・・・なんて思わないで、一頭ごとの個性を楽しんであげられるように!)
新しく犬を迎え入れる場合でも、愛犬がいる場合でも、彼らのルーツを一度調べてみてはいかがでしょうか。
そこから、彼らの特徴や行動の特性、好きなことのヒントが見えてくるかもしれません。
また、大事な家族である犬たちについて、もっとよく知るきっかけになるかもしれませんよ!
大阪で出張型 犬のしつけ教室をしています。
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